第12章 12
「柚希さん、コナンくんはコーヒー好きですから罰ゲームにはなりませんよ。」
カウンターで話を聞いていたのか安室さんが不意に教えてくれた。
「ええ!コーヒーすきなの!?そういえば、さっきオレンジジュース注文する時に「コー…オレンジジュース」って言ってたもんね。コーヒー飲みたかったんだ!飲む?」
「いっ、いや!今日はオレンジジュースでいいよ!」
何故か少し焦ったように答えるコナンくんが可愛らしかった。
「そう?もし飲みたくなったら言ってね!」
その後私たちは飲み物を飲みながら雑談していた。
ーーーカランカラン
アポロのドアが開き、佐藤さんが帰ってきた。
「お帰りなさい。」
「ええ。ごめんなさいね、席を外してしまって。」
申し訳なさそうな佐藤さん。
「そんなの、全然大丈夫です!」
私は首を横に振りながら答えた。
「佐藤刑事、僕ちょっと安室さんのところに行ってくるね。」
そう言って私の隣に座っていたコナンくんがカウンター席の方にオレンジジュースを持って行ってしまった。
それを見送ってから佐藤さんが自分の席に戻り、少し冷めたコーヒーに口をつけて、ひと呼吸置いた。
「柚希ちゃん、これ。」
そう言って私の前に置かれたのはラッピングがされたプレゼントのようなものだった。
少し色が褪せたリボンがかけられていて、少し古そうなものに見える。
「………これは?」
佐藤さんは切なそうに笑って口を開いた。
「……松田くんからよ………。」