第12章 12
私は刑事さんの向かい側、ソファー席の方に腰を下ろした。
「貴方に会えてよかった。私は警視庁捜査一課の佐藤美和子って言うの。よろしくね。」
「佐藤さん…。こちらこそ、よろしくお願いします。私は高藤柚希です。」
知っているとは思うけど自己紹介をしてぺこりと頭を下げる。
「ふふ。可愛らしいわね。最初貴方のことわからなかったわ。」
「あのー…、本当にすいません。私のこと知ってるんでしたっけ?」
「あら、そうだったわね。ごめんなさい。………貴方のことは松田くんから聞いていたから…。」
先ほどまで考えていた幼馴染の名前が突然出てきて私は大きく目を見開いた。
「……じんぺーくんのお知り合いですか…?」
「ええ、私ね松田くんが捜査一課にきた時に教育係をしていたの。そこで貴方のことを知ったのよ。」
「教育係……。」
………じんぺーくんは佐藤さんと一緒に事件の捜査とかしていた。もしかして、殉職の時も一緒に………。
私の心臓が少しずつ早くなっていくのを感じた。
少し喉も渇いて、ミルクティーを手に取る。
一口飲むとほんのり甘いミルクティーが口に広がり、少しだけ落ち着けたような気がした。
そんな様子を見て、佐藤さんは困ったように笑った。
「そうよね、会ったばかりだし、絶対今日話さないといけないってことはないの。だから別の日にしましょうか…?」
「…っ。待ってください…。」
佐藤さんは私の様子から気を遣ってくれたようだった。でも…
「私……、お話し聞きたいです。」
佐藤さんは私のことをじっと見た後、ふっと優しく笑った。
「ありがとう。でも無理はしないで、辛くなったら途中でやめてもいいからね。」
「…はい。」
「そうね…、じゃあどこから話そうかしら…。」