第12章 12
「ありがとうございます!」
カップを受け取り、ミルクティーを一口ゴクリと飲む。
………はぁー…、やっぱり美味しい…。
私の冷えた体に温かいミルクティーが染み渡っていく。
背中の方からはコナンくんと刑事さんの話し声が聞こえてくる。
その楽しそうな話し声を聞きながら私はもう一口ミルクティーを飲んだ。
程なくしてコナンくん達は安室さんを呼んで注文をしていた。
私も何か、甘いものでも食べようかな。
そういえば、ここにきた時に初めて安室さんが試作品として出してくれたさつまいものチーズケーキ。
あれってあるのかな…。
注文を聞き終えた安室さんがカウンターに戻ってきた。
「あの、安室さん。」
「はい、どうされました?」
「前に試作って言って出してくださった、さつまいものチーズケーキってあったりしますか…?急に食べたくなっちゃって…。」
私が聞くと、安室さんは困ったように眉毛を下げた。
「…すいません。あれ、11月までだったんですよ…。」
「えっ…。うっそ…。」
まさかの期間限定。把握していない私はなんて愚かなことを…!
私は項垂れた。
そんな姿を見ていた安室さんはもう一回申し訳なさそうに謝ってきた。
「あっ、いえ!安室さんが悪いわけではないので。でも残念。」
私は苦笑いを浮かべながら、またミルクティーを一口飲んだ。
秋のうちにもう一度食べておけばよかった。
そんなことを今さら思っても遅い…。