第11章 11
いつものように安室さんがミルクティーを入れてくれているのを見る。
安室さんのミルクティーを飲むのはクリスマス以来だから10日ぶりだ。
この10日間とても恋しかった…。
「ふふ。もう何度も見ているというのに…。」
安室さんの声にはっとした。
「手元に穴が空きそうです。」
笑っている安室さんの言葉に、私はどうやらじっと見過ぎでいたらしい。
「ごっ、ごめんなさい!でも、だって、待ちきれなくて…!」
「本当に柚希さんは素直ですね。」
安室さんは少し困ったように笑った。
「もう少しお待ちくださいね。きっとご満足いただける一杯をお淹れしますので。」
そのすこし自信がありげな、優しい笑顔に、私の心臓がうるさくなってきて、顔に熱が集まるような感覚があった。
………イケメン、ずるい…。
私は恥ずかしくなって、そっと目線を安室さんからミルクティーに移した。
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安室さんは慣れた手つきでミルクティーを淹れ、最後にカップに注いでいく。
この瞬間がたまらなく好きなのだ。
「どうぞ、お待たせしました。」
「ありがとうございます!10日ぶり…。いただきます!」
私は湯気の立つミルクティーをふーふーと冷まして一口飲んだ。
「はぁ……。美味しい…。」
この絶妙な甘さと優しい味に、思わずほっと息を吐いた。
「柚希ちゃんのその顔を見るとこっちまで嬉しくなっちゃうなー。」
そう言って梓ちゃんは安室さんに視線を移した。
「あっ、安室さん。私少しバックヤードで在庫管理してきますね。さっき無くなりそうなものがあったので!」
「ありがとうございます。お願いします。」
梓ちゃんは私に手を振ってバックヤードに入って行った。