第13章 新たなライバル
太智君「……嘘やろ。」
俺は思わず息を止めた。
偶然だ。
きっと、熱で無意識に動いただけ。
そう思ってるのに、胸が勝手に期待してしまう。
太智君「……そんなことされたら、マネージャーと担当アイドルやのに諦められへんくなるやん。」
俺は小さく笑った。
そして、ちゃんの手を包み込むように握り直す。
太智君「やっぱ俺・・・諦めへん。」
ちゃんの頬を片手で触る。
太智君「…ちゃんが…例え勇ちゃんのこと好きやとしても。」
その言葉を口にした瞬間、胸が痛くなる。
太智君「それでも……俺はちゃんが好き。」
今度は、はっきりと言った。
ちゃんには届かないと分かっているから。
頬を愛おしく触る。
太智君「ちゃん・・・俺は、君が……好きや。」
しばらくちゃんの寝顔を頬を触りながら見つめていた。
すると、廊下から足音が聞こえる。
俺は慌てて手を離した。
ガチャ。
勇斗「……まだ起きてたのか?」
太智君「……ああ。帰ったんじゃなかったのか?」
勇斗が楽屋に入ってくる。
勇斗君「帰ろうと思ったんだけど太智、晩御飯、食べてないだろ?差し入れ買って来た。はい。ちゃん、どう?」
勇ちゃんが買って来てくれた食べ物を受け取る。
太智君「サンキュー。まだ寝てる。」
勇斗がちゃんの顔を覗き込む。