第13章 新たなライバル
私が、スタジオへ向かって廊下を歩いている
まだ目が重い
そこへ葉月ちゃんがメイク室から出て来た。
葉月「あっ! さん。」
呼び止められた。
「あ、お、お疲れ様」
葉月「お疲れ様ですぅ」
葉月ちゃんは、ニコッと笑う。
でも、その笑顔がどこか、よそよそしい。
葉月「さっき……聞いてましたよね?・・・塩崎さんと私の会話。メイク室を覗いてるさんが、チラッと見えたんですけど。」
私の心臓が跳ねる。
「・・・え?」
私は一瞬言葉に詰まる。
「……少しだけ。」
葉月ちゃんは笑った。
葉月「そうですか(笑)」
そして、少し間を置いて、
葉月「じゃあ、話が早いですね。」
私は眉を寄せる。
葉月ちゃんが少し近づいて来る。
葉月「私、塩崎さんのこと好きなんです。」
私の胸がズキッとする。
分かっていたはずなのに、本人の口から聞くとやっぱりキツイ。
「……そうなんだ。」
精一杯、平静を装う。
すると葉月ちゃんは、
葉月「はい。だから…… さんには、ちょっとお願いがあって。」
「な、何?」
葉月「塩崎さんと、あまり二人きりにならないでもらえませんか?」
私は固まった。
「……え?」
葉月「もちろん仕事なのは分かっています。でも、塩崎さんって優しいじゃないですか?勘違いする女性も多いと思うんです。」
私は胸が苦しくなる。