第12章 初めてのミス
〜太智君side〜
ちゃんが、衣装の届ける場所と時間を衣装さんに伝え間違えた。
普段のちゃんなら絶対にあり得ないミスだ。
今日は朝から体調悪そうだったから、それもあるとは思う。
勇ちゃんが、すかさず、ちゃんのミスをカバーする。
今、勇ちゃんの運転で衣装を取りに行ってる。
本当は、俺が助けたかった。
でも、車の運転が出来ない。
だから今回は、勇ちゃんに頼るしかなかった。
情けないよ、俺は。
好きな人も助けられないのか?
ポケットからスマホを取り出しちゃんとのLINEトークを開く。
『大丈夫?』と打っては消し打っては消しを繰り返す。
俺、何してるんやろ?
ちゃんが、具合悪いって分かってるのに。
勇ちゃんは今、 ちゃんの隣にいる。
何も出来ない自分が悔しい。
やっぱり俺じゃないんかな?
楽屋の椅子の背もたれにもたれて白い天井を見つめる。