第38章 【第三十三話】信じることの重み
白い石造りの街。
どこまでも続く建物。
空なのか天井なのかも分からない、歪な空間。
静か過ぎる。
まるで、世界そのものが止まっているみたいだった。
ラビが周囲を見回しながら眉を顰める。
「……ここ、どこさ」
「さっきまで江戸にいたのに……」
チャオジーの声も震えていた。
ティファは静かに周囲へ視線を巡らせる。
空気が、変だった。
音が妙に反響する。
その時だった。
ひらり、と。
リナリーが横たわっていた床のあたりから、潰されてペタンコになった奇妙な物が浮かび上がる。
「……!」
ティファが咄嗟に身構える。
現れたのは、傘の形をした奇妙なゴーレムだった。
先端についた南瓜の顔は、潰されたせいか涙目でぷるぷる震えている。
「なっ……」
ラビが目を見開く。
その瞬間。
「ヒドイレロ!!」
甲高い声。
「クソエクソシスト!!」
全員の動きが止まる。
ギン――
だが次の瞬間。
六幻の切っ先が、レロの顔面へ突き付けられる。
「スパンと逝きたくなかったら、ここから出せオラ」
神田だった。
低い声。
レロが硬直する。
「ヒィッ!?」
「出口はどこですか」
アレンも静かな声で踏み込む。
銀灰色の瞳が鋭く細められていた。
レロは完全に涙目になった。