第38章 【第三十三話】信じることの重み
ラビが引き攣った顔で呟く。
「ユウとアレン、怖ぇ……」
ティファは思わず瞬きを繰り返した。
レロはぶるぶる震えながら、半泣きで叫ぶ。
「出口ハ……」
ごくり。
「無イレロ」
沈黙。
「……は?」
ラビの顔が引き攣る。
その時だった。
レロの口が、ぐにゃりと歪む。
「……!」
次の瞬間。
ぶわり、と白い何かが溢れ出す。
その白の中から。
ぬるり、と巨大な影が浮かび上がった。
「アハハハハハハ♡」
聞き覚えのある笑い声。
『舟ハ長年ノ役目ヲ終エテ停止シマシタ♡』
陽気な声が響く。
『ゴクロウ様デス レロ♡』
『出航デス エクソシスト諸君♡』
その瞬間。
ゴォォォォ――!!
空間そのものが、大きく揺れた。
「!?」
ティファが顔を上げる。
遠くで、建物が音を立てて崩れ始めていた。
『お前達ハ これヨリ黄泉ヘ渡航イタシマァース♡』
その瞬間。
建物が砕ける。
瓦礫が宙へ吸い込まれる。
まるで、“世界そのもの”が削れていくみたいだった。
「な……っ」
チャオジーが青ざめる。
ラビも息を呑んだ。
崩壊は止まらない。
遠くで次々と建物が砕け、街が呑み込まれていった。