第4章 【第三話】檻と家のはじまり
するとジョニーが、面白そうに彼の肩を叩いた。
「タップ、緊張しすぎだよ」
「だって、新しいエクソシストだぞ!? 初対面くらいちゃんとしたかったんだよ!」
必死に弁解するタップの姿に、科学班のあちこちから笑い声が上がった。
騒がしくて。忙しなくて。けれど、どこか温かい。
これまでの旅暮らしにはなかった空気だった。
戦う人間だけではなく、その背中を支え、帰りを待ち、傷つけば手当てをしてくれる人々がここにはいる。
その事実が、静かに胸へ残った。
「さて」
コムイさんが、ぱん、と手を打つ。
「本当ならもっとゆっくり歓迎したいところだけれど、まずはヘブラスカのところへ行こうか。正式な確認が終わったら、食事も部屋の案内もできるからね」
「はい」
頷くと、リナリーが私の傍へ歩み寄った。
「兄さん、私も――」
「リナリーは、ここで待っていてくれるかな」
コムイさんは、穏やかな声でそう遮った。
「初回の確認は、僕が立ち会うよ。室長として確認しておくべきこともあるからね」
リナリーは一瞬だけ心配そうに私を見た後、小さく頷いた。
「……分かったわ。ティファ、私はここで待ってるから。終わったら一緒に食堂へ行きましょう」
「ありがとう、リナリー」