第22章 【第二十一話】雪明かりの答え
「こう積もってると、雪合戦とかやりたくなりますよね」
「ふふっ……いいわね、楽しそう」
「クロウリーとかも誘って、皆で。……まぁ、僕は真っ先に神田を狙いますけど」
心底嫌そうに眉を寄せる神田が浮かんで、また少し笑ってしまう。
いつもの調子が、戻ってきた気がした。
「……そもそも神田は参加しないんじゃない?」
「ラビが無理やり連れてきますよ、多分。昼間、書庫の前を通ったら、頬杖ついてやけに楽しそうに外を眺めてましたし」
「…………楽しそうに?」
気付けば、聞き返していた。
「ええ。何見てるんですかって聞いたら、『きらきら』って」
鏡の中で、アレンが小さく笑う。
「積もった雪が、光ってたんですかね」
「……っ!」
肩が、小さく跳ねた。頬が、一気に熱くなる。
「……ティファ?」
ドライヤーの音が、ぷつりと止んだ。鏡の中のアレンが、黙って私を見ている。
「な、なんでもないの……っ」
「……そうですか」
少しして、温かい風が、また髪を揺らし始めた。
髪の先まで、だいぶ乾いてきた。
――言うなら、今だ。
「……ねぇ、アレン」
「はい?」
温かい風が、止まった。
「腕、もうだいぶ上がるようになったの。だから……明日からは、自分でやるわ」