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【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第10章 【第九話】空白の再会



――あれから、いくつかの任務を越えた頃。

ラビとの間には、あの朝から生まれた薄い距離が、まだ残ったままだった。

顔を合わせれば、彼はいつも通り笑い、必要な言葉も交わす。
けれど、以前のように何でもない顔で私の傍へ来ることはなくなった。

私も、その一歩をどう埋めればいいのか分からないままだった。


そんな折。
教団に、新しいエクソシストが本部へ配属された、と聞いた。


その名を耳にした瞬間。

思考よりも先に、胸の奥が小さく軋んだ。


……やっと、来たんだ。

懐かしい呼び名が、無意識に喉元まで込み上げて――私はそれを飲み込んだ。


けれど、すぐには会えなかった。

同じ本部に所属しながら、私たちの任務は噛み合わなかった。


私が帰還した頃には、彼はもう次の任務へ向かっていて。
彼が戻る頃には、今度は私が別の地へ発っている。

誰かの口から聞く彼の話は、どれも断片ばかりだった。


強くなったとか。
無茶をするとか。

相変わらずだとか。

そんな話、聞かなくても分かっていた。


それでも。
一度も顔を見られないまま時間だけが過ぎていくことが、思っていた以上に苦しかった。


同じ場所へ戻ってきているはずなのに。

まるで時間ごとすれ違っているみたいに、距離だけが埋まらない。



そして、ようやく。

その空白に終わりが来た。


けれど、それは思い描いていたような再会ではなかった。
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