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【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第8章 【第七話】肩を並べる約束



「君は君で、無茶をしそうだからね」
「分かってるさ」

ラビは軽く答えた。

けれど、その声だけが、思ったよりも真面目だった。

そして。


「ちゃんと連れて帰る」

何気ないように落ちた、その一言。

胸の奥が、僅かに揺れた。


私は思わずラビを見る。

彼はもう、いつものように笑っていた。


けれど、私の視線を受けた瞬間。

口元の笑みが、ほんの僅かに揺れる。


まるで、自分でも今の言葉を誤魔化しきれなかったみたいに。


「……私も、あなたとちゃんと帰るわ」

気付けば、そう答えていた。


ラビの瞳が、僅かに見開かれる。

それから、少しだけ柔らかく細められた。


「……ああ」

短い声。

「そうしてくれ」


いつもの軽口は、そこにはなかった。

私はそれ以上何も言わず、ただ小さく頷いた。


室長室の窓の外では、灰色の空から細かな雪が降り始めていた。

向かう先に待つ、白い山村を予告するように。


静かに。

途切れることなく。




任務へ向かう汽車の窓の外では、景色が少しずつ白へ変わっていった。

遠くに見えていた木々の枝へ雪が積もり、やがて地面も空も、境目が分からなくなるほど淡く霞んでいく。

コンパートメントの中には、車輪が刻む一定の音だけが響いていた。


向かいの席には、現地のファインダーであるミヒャエルから届けられた資料が置かれている。

私は窓際へ座り、流れていく雪景色を見つめていた。


「なぁ、ティファ」

「何?」

「……今度は、無理になる前に言えよ」

私は僅かに目を瞬いた。

「喉のこと?」
「それも。身体のことも」
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