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【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第8章 【第七話】肩を並べる約束


それからの日々。

オレはいつもより少しだけ、余計にティファを見ていた。


食堂では、よく科学班の連中に囲まれている。

コムイの暴走にリーバーがキレて、ジョニーやタップら科学班が困り果て、リナリーが呆れた顔で溜息をつく。

その真ん中で、ティファは少しだけ困ったように笑っている。


神田に睨まれても、顔色ひとつ変えない。

鍛錬場では、自分から相手を頼んで剣を交えていた。同じ剣士として、あいつの剣捌きに興味があるのかもしれねぇ。


食事の時は、ジェリーの料理をゆっくり味わう。

リナリーや知り合ったエクソシスト、科学班の連中と話しながら食べている時もあれば、一人で静かに皿へ向かっている時もある。


どこにでもある、教団の日常。

書き留めるほどの出来事なんて、何もない。


それなのに。

気付けばオレは、その光景の中からティファの姿ばかりを探していた。


記録するためではない。

何か異変がないか確かめるためでもない。

ただ、見ていた。


――マズいな。

そう思う。
思うのに。

目を逸らす気には、ならなかった。




出発を翌日に控えた夜。

書庫の奥で、じじいは一枚の報告書を捲っていた。

前回の任務。
あの村で起きた異変と、ティファの歌についての記録。


「今回も、同行するそうだな」
「コムイがそう決めたんさ。記録が要るってな」

オレは棚へ背を預けたまま、軽く答えた。


じじいは顔を上げない。
数頁だけ目を通したあと、報告書を静かに閉じた。
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