• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第8章 【第七話】肩を並べる約束



「今度の休み、街へ下りる用事があって。もし良かったら、ティファさんも一緒に――」

「お、何の話さ?」

隣の椅子に腰を下ろしたラビの腕が、私の椅子の背もたれへ回った。


青年はその腕と私を見比べて、一度だけ息を吸い直してからラビを見た。

「……街へ、お誘いしていたところです」

背もたれの上で、ラビの腕が僅かに動いた。


「へぇ。……で、行くんさ?」

ラビと青年、二人分の視線が、私の答えを待っていた。


用事の手伝いくらいなら、構わない。

「街での用事って、何か買いに行くの?」

「え……あ、えっと、それは……」

青年の目が、宙を泳ぐ。

「い、色々……です」


「色々、ねぇ」

背中の後ろで、ラビが楽しそうに繰り返した。

青年が、困り果てた顔でラビを見る。ラビは、にっこりと笑い返しただけだった。

二人は、目だけで何か通じ合っているように見えた。


……そういえば、さっきもラビのことばかり聞いていたわね。

憧れの相手には声を掛けづらくて、代わりに私に頼んだのかもしれない。

「私より、ラビと行った方が楽しいんじゃないかしら。街にも詳しいし」


「……え?」

「ラビ、行ってあげたら?」


青年とラビが、同時に固まった。


「……オレ?」

「ええ」

/ 382ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp