第50章 【第四十五話】『守る』というかたち
「あら? アレン、体調はもう大丈夫なの?」
「僕もようやく、素振りの許可が出たところです」
アレンが軽く左腕を回してみせる。
「ティファは?」
「私も同じよ。やっと少し動けるようになったの」
「じゃあ、お揃いですね」
アレンがおかしそうに笑った。
横で、ラビが不満そうに眉を寄せる。
「何さ、来て早々」
「いや、見てましたけど……ティファ、まだ全然疲れてないですよ」
「疲れてから止めたんじゃ遅ぇっつってんの」
「でも医療班から許可は出てるんですよね?」
「出てるわよ」
「なら、もう少しくらい――」
「お前までその気にさせんなって!」
突然矛先を向けられ、アレンが目を丸くする。
「えっ……僕、何か変なこと言いました?」
助けを求めるように後ろを振り返った。
リンクは無言で首を横に振る。
「医療班の指示範囲内であれば、現時点で訓練を中止させる理由はないでしょう」
「ホクロ二つまで話に入ってくんなよ!」
「ほ、ホクロ……っ! いい加減その呼び方やめてもらえませんか!」
リンクは咳払いを一つし、姿勢を戻した。
「私は事実を述べただけです」
「最近ほんと味方いねぇな!?」
思わず笑ってしまった。
ラビが恨めしそうにこちらを見る。
「何でティファまで笑うんさ?」
「だって……本当に過保護なんだもの」
ラビが心底意外そうに目を丸くした。
「オレのどこがさ!?」