第5章 台風一過
「誰が妹だぁあぁあぁああ!」
叫びながら華楠がその男に殴りかかる
『はァァ!?』
その男と悟浄は驚いた声で振り返り、攻撃を止めに入ると
「あーーーちょい待て、ちょい待て!」
どうどう、と悟浄は華楠を宥め黒髪の男とともに座らせた
「んーーーーーーーーと、華楠?
コイツは独角兕つって俺の兄キ。ま腹違いだけどな」
「で、コイツは華楠つって最近一緒に旅するようになった聖天経文の所持者。」
悟浄の説明に華楠と独角兕はお互いがぺこりとお辞儀をする
「いや、これは…可愛らしい女性だったので妹などと聞いちまった。女性に大変失礼なことを言った。すまん」
独角兕は丁寧に頭を下げる
「いえ、こちらこそ。こんなエロ河童の妹と思われてカッとしてしまいました。申し訳ないです」
お互いぺこぺこと頭を下げる2人を見て、三蔵は「何してんだアイツら…」とため息を吐いた
「それにしてもこのエロ河童にこんな常識的なお兄さんが居たなんて。」
「悟浄に変なことされてないか?嫌なことされたらすぐ俺に教えてくれ」
(……俺って一体……)
悟浄がちーんとしている中で紅孩児が言葉を発した
「何やら興が削がれたな。独角、李厘、八百鼡、行くぞ」
「なんだーもう行っちまうのかー?」
悟空が少し名残惜しそうだった
4人はヒュンッと飛竜に乗り飛び立って行く
「……チッ。なんなんだよ」
「台風みたいな人達ですねぇ」
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その夜、野宿となった一行はジープの中で仮眠をとっていた。
「……………………………」
そんな中眠れずにいる人間が一人
華楠だ。
(やっぱこのままじゃダメだな)