第4章 Azalea
「なーなんで華楠はそんなに強いんだ?」
「元々ね、強くなかったよ?私。
女だしね。護身術くらいは習ったけど」
「じゃあなんで」
「守れなかったから…」
華楠も悟空の隣に座り込む
「三蔵のお師匠、光明さまが亡くなった日、私はいつも通りに過ごしてた。光明さまが血を流してる時に…私は何も知らずに…遠く離れた寺院でみんなと笑ってた」
「でも…っっ…」
知らなかったんだろ、と言いかけて悟空は口をつぐむ
「知らなかったから仕方ないって…そう思う?」
「虫の知らせって言うでしょ?
あれ…なかったんだ。」
(光明さまの声も、江流の声も私には聞こえなかった…)
〃声が聞こえたんです〃
そう言って私をすくい上げてくれた光明さま。
「知らなかったからとか女だからとか。
そういう言い訳…したくないの」
「だから私は強くなろうと決めた。
自分の大切なものを守るために
後悔しないために」
雨足が強くなりだす
「…うん。分かるよ…俺も、同じだから」
2人は顔を見あわせ笑う
「そろそろ部屋に戻ろっか」
すくっと立ち上がり空を見上げると、まだ午前中だというのに黒い雲が覆っていた
「華楠〜今日の夕メシなんだ??」
「もう夕飯の心配?その前に昼ごはんがあるよ?」
「あっそっか!!!」
「悟空は何か食べたいものある?」
「えーーっとぉ…俺はねー!!」
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『じゃーーん、けーーーーん』
今日も今日とて部屋決めのジャンケンをする。三蔵がどうしても一人部屋を希望するためなのだが、今回は華楠も乗り気なのであった
(だってまた昨夜と同じ部屋割りだったら…絶対悟浄に襲われる…!!!)
じゃんけんの結果、一人部屋は悟浄、悟空&八戒と三蔵&華楠という形になった
「チィッッッッ!!!!」
三蔵が大きな舌打ちをする
悟浄と八戒は
(三蔵なら華楠に手を出さないだろう)と妙な安心感を持っていた。