第4章 Azalea
「それでは、お願いします!」
華楠は声をかけ、悟空に向かって行く
「たっ」
「はあっ」
様子を見に来た3人は邪魔にならない場所で2人の攻防を眺めていた
「なっちゃんと旅を共にするようになってからは、まだ妖怪に襲われてませんからね。彼女の動きを見るのは初めてです」
(なっちゃん????)
初めて聞く華楠の呼び方に三蔵と悟浄は訝しげに八戒の方を見る
「おいおい、八戒よ。オメーいつからアイツとそんな仲になったんだ?」
「…………。
ナイショです」
黒い笑みを浮かべた八戒に、悟浄が顔を寄せ八戒にだけ聞こえる声の大きさで問う
「キス、したらしーじゃん?」
それだけ言うと距離を戻し、カチッとライターでタバコに火をつけた
「意外だな。俺に手ェ出すなとか言っといてお前が先にツバつけるなんてよ」
「そんなつもり、なかったんですけどね」
「俺も」
「え?」
「しちゃった♪キス♪」
してやったりという顔の悟浄だが、八戒は涼しげで。
「では僕と悟浄は、恋敵ということになりますね」
目尻を下げて言う八戒に
(目が笑ってねェ)
と思う悟浄だった
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ズザザザ
悟空が地面に転がる
「もう1回だ!!!」
すぐさま起き上がると華楠に向かって行く
「悟空が押されてやがる」
「身のこなしが上手いですね」
「寺院であいつに勝てるやつはいないと言っていたな」
3人がそう話しているとポツ…と雨が降ってきた
「2人とも!降ってきましたよー」
八戒の声に2人は手を止め空を見上げる
「じゃ、今日はここまでにしよっか」
「く〜!!!勝てなかったぁ〜!」
悟空は悔しそうに言いながら、宿の軒下移動し座り込んだ