第44章 My Cheerleader (R18)
その様子を少し離れた場所から眺めていたホークスは、頭の後ろで腕を組んだ。
「うーん……先越されちゃったなー」
残念そうな口調とは裏腹に、その顔には楽しそうな笑みが浮かんでいる。
「……あまりちょっかいをかけるなよ」
背後から声がして、ホークスが振り返る。いつの間にか、相澤が立っていた。
「えー?久しぶりに会ったんだから、ちょっとくらいいいじゃないですか」
「お前の『ちょっと』は信用できない」
「ひどいなぁ」
ホークスは肩を竦め、再び二人が消えていった方向へ目を向ける。
「でも、ユカリちゃんも嫌そうじゃなかったですよ?」
「……そういう問題じゃない」
相澤も二人の消えた先へ目をやる。そして、ぽつりと続けた。
「今回は、相手が悪いな」
「えー?ほんとに?」
ホークスが楽しそうに笑う。
相澤は返事の代わりに、小さく息を吐いた。
「……あいつは本気だぞ」
「へぇ」
「お前が思ってる以上にな」
ホークスの口元から、笑みが少しだけ深くなる。
「なるほどねぇ」
「だから、ほどほどにしとけ」
「わかってますって」
それでも、その視線はまだ二人が消えていった先から離れない。
「……まあ、でも」
小さく笑って。
「手強いほうが、燃えるんだけどねぇ」
「…………」
相澤は何も答えず、ただ頭の痛そうな溜め息を落とすのだった。