第45章 誕生日
「……んあ……っ、爆豪……くん……」
すがるように肩を掴むと、爆豪は満足そうに腰を強く抱き寄せた。
そして、開いた隙間を割るように、熱い舌を深く押し込んでくる。
「っ……ん……ふ……っ」
口内を弄られ、舌が絡み合う。
あまりの甘さに頭が白くなり、息さえ吸えなくなった、まさにその時――
――バンッ!!
「ユカリおめでとー!!」
「!!?」
勢いよく開いた扉。
ユカリがびくっと肩を跳ねさせる。
部屋の入口に立っていたのは、満面の笑みを浮かべたミリオとねじれだった。
そして二人の視線が、ゆっくりとベッドへ向く。
そこには。
ベッドの縁に座る爆豪と、その上に跨っているユカリ。
「…………あれ?」
ねじれが首を傾げる。
「今……キスしてた!?」
「っ、〜〜〜〜〜っ!」
ユカリは慌てて爆豪の膝から飛び降りると、ベッドの上へ逃げ込む。
そのまま布団を引っ張り上げ、口元まで隠した。
「っ、ノックしてぇぇぇ……!!」
「しかも今、膝の上乗ってた!?」
「言わないでぇ……!」
「だから俺は止めたんだ……」
ミリオたちの後ろから、環が疲れ切った声を漏らした。
「え?環、止めてた?」
「止めた。ちゃんと止めた……」
「でも通形が開けちゃった!」
「波動さんも止めてなかった……」
「だってユカリのお祝い、早くしたかったんだもん!」
その横で、爆豪は盛大に舌打ちした。
「……チッ」
「爆豪くん、もしかして邪魔されたの怒ってる?」
ミリオがにやにやと楽しそうに尋ねる。
「うるせェ!」
「いやぁ、ごめんごめん!まさかお取り込み中だとは思わなくてさ!」
「あァ!?」
「通形、煽っちゃだめ〜!」
ねじれが笑いながらミリオの肩を叩く。
ユカリは布団に顔を埋めたまま、ますます赤くなっていた。
「……もう……朝から恥ずかしい……」
けれど。
そんな賑やかな声に包まれているうちに、自然と笑みがこぼれる。
誕生日の朝。
大切な人たちに囲まれて始まったその一日は――
きっと、いつもよりずっと賑やかな一日になる。