第44章 My Cheerleader (R18)
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それからしばらくの間。
幾度となくボールがコートを行き交い、体育館は割れんばかりの歓声に包まれ続けた。
決勝戦。
爆豪の圧倒的なプレーと攻撃力はまさにコートを支配していたが、対する3年生チームも引かない。
両者一歩も譲らず、得点板の数字は最後まで拮抗していた。
そして――ほんの僅差で最後の一点を叩き込んだのは、3年チームだった。
――ピーッ!!
ついに試合終了を告げるホイッスルが響き渡る。
「やったーーーッ!!」
ミリオが両手を突き上げて爆発的な歓声を上げた。
その横では、ヘトヘトになった環が膝に手をつき、消え入りそうな声で呟く。
「……勝てたけど、今年の1年生恐ろしい……死ぬかと思った……」
歓声の中、選手たちがコート中央へ集まっていく。
けれど、爆豪はそんなことには構わず、真っ先にコートの外へ向かった。
その先にいるのは、もちろんユカリ。
ユカリもすぐに気づき、ぱっと表情を明るくする。
「爆豪くん、お疲れさま」
「……おう」
短く答えた爆豪は、ユカリのすぐ目の前で足を止めた。
「試合、すごかったね」
「……別に」
「かっこよかったよ?」
「…………」
その一言に、爆豪の眉がわずかに動く。
けれど、何か言い返すより先に、ユカリの手を取った。
「行くぞ」
「え?」
戸惑うユカリをよそに、爆豪はそのまま歩き出す。
「どこ行くの?」
「……着いて来い」
「でも、まだみんな――」
「後でいい」
有無を言わせぬ調子だった。
けれど、繋がれた手は乱暴ではない。
むしろ、離さないと言わんばかりに、しっかりと握られている。
ユカリはそんな爆豪の横顔を見上げ――ふっと愛おしそうに微笑んだ。
「……うん」
そのまま、素直についていく。
二人の背中が人の波の向こうへ消えていった。