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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第37章 格闘訓練




***

翌日、実戦訓練場。

1年A組の生徒たちが集まる中、今日の授業内容が告げられた。

個性使用可、格闘あり、制限時間ありの実戦形式演習。

純粋な戦闘能力と、対人での判断力が真っ向から試される訓練だ。

​「おっしゃあ!!」

切島は両手で自分の頬を思い切り叩いた。

ぱんっ、ぱんっと乾いた音が訓練場に響き渡る。

いつも以上に気合十分なその様子に、隣にいた瀬呂が不思議そうに首を傾げた。

​「なんか今日の切島、妙にやる気入ってね?」

「わかる」

上鳴も腕を組んで深く頷く。

「朝からずっと目がマジなんだよな」

麗日も「なんか、いいことでもあったんかな?」と首を傾げるが、当然誰もその理由を知らない。

放課後の第二訓練場で、ユカリと切島が行っていた、あの特訓のことを。

​「対戦カードを発表するぞ」

相澤の気だるげな声とともに、モニターにタブレットの画面が表示された。

そこに映し出された切島の名前。

そして、その真横にある対戦相手の文字。

​―――爆豪勝己。

​「おっ」

切島の目が、一瞬で鋭く細められた。

周囲からは「うわ」「いきなり爆豪かよ」「キツくね?」と、同情混じりのざわめきが起こる。

少し前の切島なら、自分でも同じように弱気になっていただろう。

『絶対に勝てない、無理だ』と。

​けれど、今の切島は違った。

視線を感じたのか、爆豪がぎらついた目で切島を睨みつける。

「手加減しねぇぞ」

いつも通りの、容赦のない宣戦布告。

だが、切島は不敵に笑ってみせた。

​「望むところだ!!」

​真っ直ぐに返ってきた言葉に、爆豪がわずかに眉を上げた。

何かがいつもと違う。

爆豪の鋭い直感がそれを察知し、その口元が小さく歪む。

「へぇ……面白ぇじゃねぇか」

​「両者、位置につけ」

相澤に促され、切島は定位置へと歩き出す。

その足元を踏みしめるたび、この一週間の光景が走馬灯のように脳裏を駆け巡っていた。

​息の詰まる訓練場の空気。

止まらない汗。

何度も床に叩きつけられた受け身。

翌朝の激しい筋肉痛。

そして、その中心でずっと自分を見てくれていた、ユカリの声。



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