• テキストサイズ

【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第36章 2on1





ユカリの身体からワイヤーが解かれると同時に、八百万はその場に力なくへたり込んだ。

呼吸は激しく乱れ、顔は汗だらけだ。

極限まで頭脳をフル回転させ、無我夢中で動き回った彼女の身体には、もう一歩も動けるような力は残っていなかった。

​「や、やりましたわ……」

​地面に座り込んだまま、八百万はぽつりと呟く。

身体は疲弊しきっていたが、その表情は心の底からの達成感で輝いていた。

​轟もまた、肩を大きく上下させながら荒い息を吐き、へたり込む八百万を見つめた。

その瞳には、かつてのような独りよがりの焦燥感はない。

​「すごかった」

轟の口から出たのは、飾らない素直な称賛だった。

「お前のおかげだ、八百万」

​予想だにしない言葉に、八百万はぱちくりと目を丸くした。

そして、胸に込み上げる嬉しさに、少しだけ頬を染めて照れくさそうに微笑んだ。

​そんな二人を見て、ユカリもまた、爽やかな笑顔を浮かべていた。

本当に嬉しそうに、誇らしそうに二人の健闘を称えている。

自らの力で勝利を掴み取った後輩たちの姿を、こうして見届けられたのだから。


/ 597ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp