第36章 2on1
選ばれた八人が前へ歩み出る。
出久、爆豪、轟、八百万、上鳴、芦戸、常闇、障子。
相澤が彼らの顔ぶれを見渡し、満足そうに頷いた。
「よし、ルールは簡単だ。制限時間は十五分。勝敗より内容を見る」
久しぶりの実戦訓練。
しかも相手は、雄英最強クラスの先輩たちだ。
生徒たちの間に緊張感が走る。
ミリオは不敵に笑い、ねじれは楽しそうに目を輝かせ、ユカリもまた、これから始まる高め合いに胸をワクワクさせていた。
ただ一人、環だけがぐったりと肩を落としている。
「……帰りたい」
「環!頑張ろうぜ!」
「天喰くんファイトー!!」
「環、帰ったらだめだからね?」
ミリオとねじれが楽しそうに声をかける中、ユカリだけは幼馴染の扱いを熟知した容赦のない『指示』を飛ばしている。
先輩たちのそんなやり取りを合図にするように、グラウンドβに一試合目のアラートが鳴り響いた。