第35章 常夏SPLASH
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そこから少し離れた、南国風の木々に囲まれた流れるプールでは――
「はぁ~~~~~、最高ォォオオオオ……!!! 生きてて良かったわ……!!」
浮き輪にぷかぷかと揺られながら、峰田が鼻の下を限界まで伸ばして恍惚の表情を浮かべていた。
周囲を行き交う水着姿の女子たちを合法的に眺められるこの空間は、彼にとってまさに地上の楽園だった。
「おい峰田、お前顔が犯罪者みたいになってんぞ」
呆れた瀬呂が、水をひとすくいして峰田へ勢いよくかける。
「ぶはっ!」
峰田が慌てて起き上がる。
そんな中、ふと視線をめぐらせていた上鳴が、巨大なスライダーの階段を上っていく人影に目を留めた。
「……? あれ、おい、ちょっと待て」
目を凝らしてよく見る。
「なにあれ……ユカリ先輩じゃね!?」
「「「何ぃぃぃ!!!?」」」
ユカリの名前が出た瞬間、A組男子たちの反応速度は神速だった。
ぷかぷか浮いていた峰田が驚異的な身体能力で水面から飛び起き、他の男子たちも一斉に上鳴の指さす方を凝視する。
「マジだ!ユカリ先輩だ!」
「……って、おい、隣に轟もいるぞ!なんであいつが一緒にいんだよ!?」
切島が叫ぶと、瀬呂がスライダー入口に掲げられた看板へ目を向ける。
そして、その文字を見た瞬間、顔を引きつらせた。
「待て待て待て、あのスライダーの看板見ろよ! 本日限定『カップルスライダー』って書いてあんだろ!!」
「はあああ!?カップルスライダー!?」
階段を上る二人の姿を見れば、轟はユカリを他の男から隠すように、しっかりと自分の腕の中におさめている。
その光景だけで、男子たちは十分すぎるほどの衝撃を受けた。
「轟の野郎、完全にユカリ先輩を自分の身体でガードしてやがる……ッ!」
「くっそおおお!!」