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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第35章 常夏SPLASH





***

エメラルドグリーンに煌めく水面が、高いガラス天井から降り注ぐ陽光を反射して、眩いほどに波打っている。

最新の屋内型レジャープール『常夏SPLASH』。

その広大な場内は、どこからか漂うトロピカルなココナッツの香りに包まれ、室温も暖かく保たれていて快適そのものだった。

​「うわぁ……本当にすごい人だね」

​ユカリは、お気に入りの少し大人っぽいデザインの水着に身を包み、周囲を見渡して感嘆の声を上げた。

だが。

その瞬間に周囲の空気がわずかに変わる。

​「おい、見ろよ……あの人、めちゃくちゃ綺麗じゃないか?」

「スタイルの次元が違いすぎるだろ、モデルか何かか……?」

​プールサイドを行き交う一般の男子大学生や若い男性たちが、一斉にユカリへと熱い視線を注いでいた。

濡れた髪を肩に流し、白い肌に水滴を弾ませるユカリの姿は、この華やかな空間の中でも一際目を引く美しさだったのだ。

​そんな周囲の視線の痛さに、真っ先に気づいたのは環だった。

​「……っ、やっぱり視線が痛い……みんなユカリのことを見すぎだ……帰りたい……」

​人混みの多さだけでなく、幼馴染に向けられる男たちの下心全開の視線。

環は眉をひそめて、居心地悪そうに自分のラッシュガードの襟元を引っ張り上げた。

​そんな環の心配を余計に、当のユカリは「あ、見て環。流れるプールあるよ!」と無自覚に微笑んでいる。

​「あっはは! 最高のロケーションだね! ほら、子供たちもたくさんいるぞ!」

​ミリオが太陽のような笑顔でガッツポーズを決める。

すると、その圧倒的な存在感と鍛え上げられた肉体に惹かれるように、近くにいた小さな子供たちがトコトコと集まってきた。

​「あ! オールマイトみたいなポーズのヒーローだ!」

「よーし、みんな! 今日は全力で楽しもうな! パワーーーー!!!」

「ぱわーーー!!!」

​子供たちと一緒に無邪気にポーズを決めるミリオ。

その様子を、ねじれが「あはは! 通形、すっかり人気者〜!」とパチパチ手を叩いて笑っている。

なんとも和やかで、心が洗われるような光景だった。



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