第35章 常夏SPLASH
「ええっ!?マジかよ爆豪!行こうぜ!?」
上鳴が分かりやすくのけ反って驚く。
切島は苦笑いしながらも一歩歩み寄り、さらに笑顔で畳みかけた。
「クラスみんなで行くんだぞ? 息抜きにちょうどいいじゃねぇか、行こうぜ!」
しかし、爆豪はピクリとも表情を変えない。
「興味ねぇ。時間の無駄だ」
それだけ言うと、爆豪はスマホをポケットに突っ込み、億劫そうに腰を上げた。
「おい、どこ行くんだよ爆豪」
「部屋ァ戻る」
ずんずんと部屋に向かって歩き出す爆豪の背中に向かって、切島はめげずに声をかけた。
「また気が変わったら言えよなー!」
「変わんねぇよ」
爆豪は振り返りもせず、ぶっきらぼうにそう言い残して共有スペースを後にした。
「あはは……相変わらずだなぁ、かっちゃん」
その様子を少し離れた場所から見ていた出久が、困ったような顔で苦笑いを浮かべていた。
その時。
共有スペースの扉が開いた。
「なになにー? なんかめちゃくちゃ盛り上がってない?」
「男子、また何かバカなこと企んでんの?」
買い出しから戻ってきた芦戸、耳郎、麗日たちA組女子グループが、両手に袋を抱えたまま、リビングの尋常じゃない熱気に目を丸くして入ってきた。
「あ、みんなお帰り!それが今―――」
出久が慌てて説明しようとする。
だが、それを押しのけて峰田がスライディングで女子の前に滑り込む。
「ふふん、驚くなよ女子ども!!」
下心を必死に隠し、いかにも「クラスの親睦のために一肌脱いだ男」を演じるように胸を張った。
「実はオイラが奇跡の引きの強さで、今大人気の屋内レジャープールの団体チケットをゲットしたんだ!」
「えっ!あの全然チケット取れないプール!?」
芦戸が目を輝かせて峰田の手元のチケットを覗き込む。