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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第35章 常夏SPLASH





***

その頃。

1年A組寮の共有スペースでは、別の意味で凄まじい熱気が渦巻いていた。

​「見たかお前らあああ!!!」

​テーブルの上に乗っかった峰田が、両手に握りしめたチケットを掲げて大号泣している。

​「奇跡ってのはなぁ、諦めない男にだけ訪れるんだよ!!!」

​彼が血の涙を流しながら執念で勝ち取ったのは、今をときめく最新屋内レジャープールのプラチナチケットだった。

​「おい峰田、それって今めちゃくちゃ人気で予約サーバーが秒で落ちるって噂の……!」

​上鳴が目を見開いて叫ぶと、峰田は涙を拭いもせず、ギラギラとした目を輝かせた。

​「そうだ上鳴! オイラのこの、女子の水着を見たいという気高き魂が!」

​「下心な」と瀬呂が冷静にツッコミを入れるが、峰田の勢いは止まらない。

​「サーバーの壁を越えたんだわ! 執念の一般先着枠もぎ取りじゃあああい!!!」

​「お前そういう時の集中力だけはプロヒーロー以上だな……」

​ドン引きする瀬呂を余所に、峰田はフンスと鼻を鳴らして男子一同を見回した。

​​「聞け、お前ら!」

​もったいぶるように、手元のチケットをひらひらと扇ぐように振る。

​「これは複数人用のグループチケットなんだ!」

​一拍置いて、峰田の口元が不敵に歪んだ。

​「つまり……『チケットが偶然余っちゃったからさ、みんなで一緒に行こうぜ?』って、最高に自然な流れで女子全員を誘える、神が授けし最強の切り札ってことだぁぁぁ!!」

​「おぉーー!!」

​「マジかよ、峰田天才じゃねぇか!」

​その言葉を聞いた瞬間、上鳴をはじめとする男子たちが一斉にどよめき、身を乗り出した。

​「というわけで!」

​峰田はテーブルの上でビシッと勢いよく指を突きつけた。

​「男子全員、強制参加な!!」


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