第34章 恋情増幅・後日談
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そしてやってきた昼休み。
雄英高校の大食堂は、今日も多くの生徒たちでごった返している。
そんな喧騒の中、一般生徒たちの間では、今や学校の裏組織として巨大化しつつある『ユカリ関連ファンクラブ』の面々が、あちこちの席からとある「三つのテーブル」を鋭い眼光で見つめていた。
各テーブルはそれなりに離れた位置にある。
だが、その三箇所には、間違いなく今の雄英を揺るがすパワーバランスが凝縮されていた。
まずは、笑い声が絶えない3年生のテーブル。
ミリオ、ねじれ、環、ユカリが並んで座っている。
ユカリはいつも通り穏やかに微笑みながらご飯を口に運んでおり、その姿はまさに雄英の憧れそのものだ。
少し離れた場所には、1年A組・爆豪派閥のテーブル。
切島や上鳴たちが賑やかに騒ぐ中、爆豪は激辛麻婆豆腐を食べている。
……が、その視線は、時折猛烈に鋭いまま、遠くのユカリの席へと向けられていた。
さらにそこから離れた場所には、出久、轟、飯田のテーブル。
飯田が熱弁を振るい、出久がノートに何かを書き殴る横で、轟はいつも通りの無表情で蕎麦をすすっている。
しかし、そのオッドアイの瞳もまた、静かに、じっとユカリの姿を追いかけていた。
それらすべての視線を追いながら、一般席のファンクラブ(三大派閥)は、お盆を抱えたままヒソヒソと最新事情の討論会を開始する。
「おい見ろよ……今日の昼の布陣、めちゃくちゃ熱くないか?」
「間違いない。【爆豪派】の俺としては、さっきから爆豪がユカリ先輩の方を睨みつける回数が、いつもより3割増しなのが見逃せないね」
「いや、睨んでるっていうか、あれ完全に『俺のモンだ』って威嚇の目だろ。昨日なんかあったな!?」
「何言ってんの、目で追ってる頻度なら圧倒的に轟くんの勝ちだから! 【轟派】としては、さっき轟くんが先輩の姿を視界に入れた瞬間、ちょっとだけ耳の裏が赤くなったのを見逃さなかったよ。あの静かな独占欲、まじで芸術……!」
ファンクラブの女子たちが鼻息を荒くしてスプーンを握りしめる。