第33章 恋情増幅(R18)
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昼休みの時間。
食堂の賑やかな声から少し離れた中庭では、穏やかな風が木々をカサカサと揺らしていた。
そのベンチに座る出久は、目の前の光景に完全に圧倒されていた。
出久の目の前に並んで立っているのは、爆豪と轟。
爆豪は眉間に深いしわを寄せ、いかにも機嫌が悪そうな顔をしている。
一方の轟も表情こそ普段通りだが、どこか思い詰めたような空気をまとっていた。
二人から漂う重苦しい雰囲気に、出久は思わず背筋を伸ばす。
(な、なんだろう……この空気……僕、何か怒られるようなことしたっけ……!?)
耐えかねて、恐る恐る声をかけた。
「……あ、あの、二人とも。話があるって……一体どうしたの?」
腕を組んだ爆豪が、赤く鋭い眼光を向ける。
「デク。てめぇ、今日ユカリと話したか」
「えっ?」
突然名前が出てきて、出久は目をぱちぱちさせる。
「えっと……あ、今日休憩時間に会って少し話したけど……」
「チッ!」
爆豪は苛立たしげに大きく舌打ちをした。
すかさず、今度は轟が低い声で、納得のいかないといった風に口を開く。
「やっぱりおかしい。ユカリ先輩は今日、俺と爆豪を避けてる」
「ええっ!?ユカリ先輩が二人を?」
出久は思わず素っ頓狂な声を上げて立ち上がりそうになった。
ユカリが人を避ける。
それも爆豪と轟を。
そんなことがあるとは思えなかった。
いつも誰にでも優しく、困っている人を放っておけないユカリ。
二人のことを誰よりも理解し、気にかけてくれているはずだった。
だからこそ、なおさら信じられない。