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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第33章 恋情増幅(R18)




***

ユカリの自室。

スマホの画面が、暗い部屋の中でやけに眩しかった。

​『さっきの』

​一拍の不気味な空白。

そして、無慈悲に追撃が届く。

​『聞こえてたぞ』

​「っ!」

​ユカリは思わずスマホを握りしめる。

「なんで聞こえてるの……!」 

ほとんど叫びだった。

自分でも抑えきれないくらい、胸の奥が激しくざわざわと波打っている。

​(あれ、絶対小声だったのに! いや、むしろ小声だったから余計に生々しくてダメだったんじゃ……!? ていうか、なんであんな思わせぶりに返事してくるの!?)

​爆豪の声を聞いたせいで。

すでに「恋情増幅」のスイッチは完全に押し入っていた。

頭の中がぐちゃぐちゃに掻き乱される。

胸の熱に突き動かされるように、気づけばユカリは部屋を飛び出していた。

一刻も早く、彼に会わなければいけないような、そんなおかしな焦燥感が全身を支配している。

​バタバタと廊下を走り、共同リビングを通り過ぎようとした―――その瞬間だった。

​「ユカリ」

​ソファに座っていた環が、本から目を上げずに声をかけてきた。

「どこ行くの」

​「………っ」

一瞬、足が止まる。

「寮に行ってくる」

​言ってから、自分でも意味が分からないくらい即答だった。

環がゆっくりと顔を上げる。

その目が、じっとユカリを捉えた。

​「……どこの?」

​その問いの意味が、一瞬遅れて脳に刺さる。

テレビの前にいたミリオとねじれも、お菓子を食べる手を止めて同時にこちらに振り向いた。

「え、寮ってなに?」

「雄英の寮だよね?」

​ユカリは一拍だけ固まる。

そして勢いよく口走ってしまった。

​「1年生の!!」


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