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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第33章 恋情増幅(R18)




***

夕方の騒ぎが嘘のように落ち着いた頃、ユカリたち四人は寮へと戻ってきた。

廊下の照明はいつも通り白くて、エレベーターの音も、誰かの笑い声も遠い。

自室のドアを閉め、ユカリは深く息を吐き出した。

「大丈夫……」

自分を落ち着かせるように、ぽつりと声に出す。

「明日まで爆豪くんと轟くんに近づかなければいいだけ。それだけ」

単純なルールだ。

そう、単純なはずだ。

ユカリは机に鞄を置いてベッドに腰を下ろす。

スマホが軽く振動したのは、そのときだった。

画面に表示された名前。

――爆豪勝己。

「……え」

一瞬、手が止まる。

(なんで今……?)

しかし、深く考えるより先に、ユカリは通話ボタンをスライドさせていた。

「もしもし」

できるだけ平静を装って、何気ない声を絞り出す。

​その瞬間だった。

いつも通りのぶっきらぼうな声が耳の奥に飛び込んできた。

​『……おい』

たった一言。

それだけなのに、胸の奥がぎゅっと締め付けられた。

(え、なにこれ……)

呼吸が一瞬で浅くなる。

個性のせいだと頭では分かっているのに、体の反応が追いつかない。

まるで鼓膜のすぐ傍に彼がいて、熱い吐息がかかっているような。

奇妙で圧倒的な「近さ」を感じる。


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