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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第32章 退院




3年寮の玄関前。

ユカリは小さく息をつく。

ようやく帰ってきた。

病院でも寂しくはなかった。

毎日のように誰かがお見舞いに来てくれたからだ。

それでも。

やっぱり。

この場所が一番落ち着く。

「ただいま」

扉を開けた、その瞬間だった。

パンッ!!

パンパンパンパンッ!!

クラッカーが一斉に鳴り響く。

色とりどりの紙吹雪がふわりと舞い、ユカリは思わず肩を跳ねさせた。

「えっ!?」

驚いて一歩後ずさるユカリ。

リビングいっぱいに響く歓声が降り注ぐ。

「おかえりーーー!!!」 

「ユカリーーー!!!」

「退院おめでとーーー!!!」

目を丸くしたユカリの視線の先には、3年A組のクラスメイトたちが満面の笑みで並んでいた。

部屋中には色とりどりの風船や飾り付け。

天井には紙テープが揺れ、壁には大きな横断幕まで貼られている。

『祝・ユカリ退院!!』

『生還記念!!』

『二度と誘拐されるな!!』

「ふっ……最後のやつ誰?」

ユカリが笑いながら聞くと、

「ミリオ!」

誰かが即答する。

犯人扱いされたミリオは、まったく悪びれる様子もなく満面の笑みでぶんぶん手を振る。

「おかえり、ユカリ!」

「ただいま」

返事をした瞬間だった。

ぎゅうっ。

「わっ!」

勢いよく抱きしめられる。

「本当に心配したんだからね!?生きた心地しなかったよ!!」

「ごめんね」

苦笑しながらミリオの背中をぽんぽんと叩く。

「……ユカリ、おかえり!」

ねじれは涙を指で掬いながら笑ってくれて。

「……おかえり」

環は小さく口元を緩めた。

「うん。ただいま」

ユカリも自然と笑って答える。

帰ってきた。  

そんな実感が、胸いっぱいに広がった。


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