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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第29章 救出





青炎と氷。

爆発。

衝撃波。

通路が大きく揺れる。

その一瞬だった。

爆豪が振り向いた。

「ユカリ!!」

大声で叫ぶ。

「行け!!」

ユカリの目が見開かれる。

「でも……!」

「いいから行けっつってんだろ!!」

怒鳴る声。

だがその目には焦りがあった。

助ける。

その為に逃がす。

そして連れ帰る。 

あの日みんなで約束して今、ここにいる。

もう二度と。

あんな思いはしたくない。

二度と。

それは言葉にはならなかった。

でも。

「………っ!」

ユカリはそれを受け止めた。

そして全力で走り出す。

「チッ」

荼毘が追おうとする。

だがその前に爆豪が立ち塞がった。

ドォン!!

爆破が炸裂する。

「お前の相手は俺だ」

その横へ轟も並ぶ。

炎と氷を構える。

「ここから先には行かせない」

荼毘は二人を見る。

爆豪と轟。

どちらもユカリを逃がすために残った。

それがよく分かる。

だからこそ少しだけ面白かった。

「なるほどな」

青い炎が揺らめく。

「二対一か」

爆豪が拳を鳴らす。

「文句あんのか」

轟の左手から炎が灯り、右手から氷が広がる。

荼毘はゆっくりと腕を上げた。

青炎が通路を一気に照らす。

「別に」

荼毘の口元が歪む。

「むしろ都合がいい」

次の瞬間。

青炎と爆破と氷が激突した。

轟音が最上階を揺らす。


その頃、ユカリは非常階段を駆け上がっていた。

屋上へ。

その先に待つものを知らないまま。



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