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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第29章 救出




***

最上階。

赤い警報灯が明滅する中央通路。

轟と荼毘は向かい合っていた。  

互いに視線は外さない。

空気は張り詰めている。

いつぶつかってもおかしくない。

ユカリはその間で、わずかな隙を探している。

すると荼毘の手が伸びてくる。

「轟お前」

そして何の前触れもなく、ユカリの肩を引き寄せた。

「っ!」

ユカリが眉をひそめる。

荼毘の腕が肩に回される。

「そんなにユカリが大事か?」

完全に見せつけるためだけの行動だった。

轟の表情が険しくなる。

「手え離せ!」

荼毘は喉を鳴らして笑う。

「これだからガキは困る。たかが肩だろ?たかが――」

その時。

ドォォン!!!

爆音と共に通路の奥の壁が吹き飛んだ。

「見つけたァ!!」

瓦礫を蹴散らしながら現れたのは爆豪だった。

「チッ、予定より早ぇ」

荼毘が舌打ちする。

トガが足止め出来なかったのだろう。

「…………」

爆豪はユカリを一目見た。

少し痩せたか。

顔が疲れてる。

あんま寝れてねぇ。

元気もねぇ。

でも、生きてる。

その事実に胸の奥が強く揺れた。

けれど今は感情を出す時じゃない。

「轟ィ!」

「分かってる!」

速攻。

轟の氷と爆豪の爆破が同時に放たれる。

轟が正面から押さえ込み、爆豪が横から突っ込む。

荼毘は即座に炎で迎撃した。


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