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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第28章 焦燥




雄英最強。

その名前だけで重みがある。

轟も理解したように目を伏せる。

出久も息を呑んだ。

確かに。

ユカリと最も近い先輩たち。

そして何より。

圧倒的に強い。

「通形なら前線で戦える」

爆豪が言う。

「天喰も俺らより遥かに上だ」

林間合宿で見た。

プロに最も近い三年生。

実力は別格だった。

「それに」

爆豪はそこで言葉を切った。

少しだけ視線を逸らす。

「……あいつらも行くだろ」

静かな声だった。

出久も轟もその意味を理解する。

ミリオも。

環も。

ユカリを大切に思っている。 

それは誰の目にも明らかだった。

むしろ。

止めても行く。

そういうレベルだろう。

轟がゆっくり頷く。

「確かに」

その表情は真剣だった。

「俺たちだけで行くより可能性は上がる」

出久も考え込む。

そして拳を握り締めた。

「うん」

悔しい。

今すぐ行きたい。

でも。

ユカリを助けるためなら。

感情だけで動くわけにはいかない。

失敗は絶対に許されない。

「通形先輩たちに話そう」

出久が言う。

爆豪がソファから立ち上がった。

轟も壁から背を離す。

三人の視線が交わる。

目指すものは同じだった。

ユカリを取り戻す。

だからこそ。

そのために。

三人は三年寮へ向かった。


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