第27章 ヴィラン連合
トゥワイスは続けた。
「別に正しいとは思ってねぇ」
「でも、初めて居場所だった」
その言葉は重かった。
同時にユカリは思い出す。
雄英。
ミリオ。
ねじれ。
環。
爆豪。
轟。
出久。
自分にも居場所がある。
だからわかる。
居場所を失う恐怖が。
トゥワイスは立ち上がった。
「変な話したな」
「忘れてくれ」
「忘れろ!」
また二人分の声。
そして部屋から出る直前、振り返った。
「死柄木の言葉」
ユカリが目を向ける。
「見ろってやつ」
トゥワイスは少しだけ笑った。
「多分あいつ」
「お前に仲間になってほしいんじゃない」
「理解してほしいんだと思う」
ユカリは驚く。
トゥワイスはそれ以上何も言わなかった。
扉が閉まる。
再び静寂。
ユカリは一人になる。
ヒーローが救えなかった人。
社会からこぼれ落ちた人。
居場所を失った人。
それが今の話だった。
もちろん。
だから犯罪が許されるわけではない。
誰かを傷付けていい理由にはならない。
それでも。
ユカリは初めて気付いた。
ヴィラン連合は。
単なる悪人の集まりではない。
その一人一人に。
ここへ辿り着くまでの人生があるのだと。
そしてその頃。
別室では。
死柄木が監視映像を見ながら静かに呟いていた。
「見始めたな」
その目は。
ユカリが思っていたよりずっと複雑だった。