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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第27章 ヴィラン連合




***


翌日。

アジトの中は不思議なほど静かだった。

ユカリはベッドの端に座り、ぼんやりとコンクリートの壁を見つめていた。

死柄木の言葉が頭から離れない。

『俺たちを見ろ』

普通なら理解できない。

誘拐した相手に言う言葉じゃない。

仲間になれと言うならまだわかる。

脅すならわかる。

利用するならわかる。

でも。

「見ろ」という言葉だけは妙に引っかかった。

まるで。

何かを知ってほしいような。

そんな響きだった。

コンコン。

扉が鳴る。

ユカリが顔を上げる。

昨日のコンプレスだろうか。

そう思ったが違った。

入ってきたのは、ボサボサの金髪の男だった。

「お、お邪魔します……?」

妙に弱気な声。

ユカリは警戒する。

男も警戒している。

お互い警戒している。

なんとも奇妙な空間だった。

「……誰?」

「トゥワイス」

即答する。

だが。

「いや違うな」

男は頭を抱える。

「本名言った方がいいのか?」

「いや待て知らねぇだろ」

一人で会話している。

ユカリはその光景を見て、瞬きを繰り返した。

「あの、すまん」

トゥワイスは咳払いした。

「飯持ってきた」

トレーを机に置く。

「……ありがとう」

「礼を言うな!」

「いや言え!」

再び一人で揉めている。

ユカリは思わず少しだけ笑ってしまった。

その瞬間。

トゥワイスの動きが止まった。

「笑った」

ぽつり。

「お前、思ったより普通なんだな」

ユカリは首を傾げる。

「どういう意味?」

トゥワイスは椅子に座った。

「いや……」

「ヒーローってもっと」

「俺たちのこと怪物みたいに見ると思ってた」

その声は少し小さかった。

ユカリは答えない。

トゥワイスもすぐには話さなかった。

しばらく沈黙が続く。

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