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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第27章 ヴィラン連合




死柄木の言葉を思い出す。

『見てもらう』  

『俺たちを』

ユカリは眉をひそめた。

ヴィラン連合の目的がわからない。

戦力が欲しいのか。

思想を変えたいのか。

人質として利用するのか。 

まだ見えない。

しかし一つだけ確かなことがある。

今すぐ逃げるのは無理だ。

なら、情報を集める。

待つ。

機会を探す。

その時だった。

コンコン。

扉がノックされる。

ユカリが顔を上げると、扉が少し開く。

「失礼するよ、お嬢さん」

入ってきたのはMr.コンプレスだった。

帽子を軽く持ち上げ、芝居がかった礼をする。

「やあやあ。お目覚めのところ申し訳ない」

穏やかな口調。

だがユカリは警戒を解かない。

コンプレスはそんな様子を見て苦笑した。

「まあそう睨まないでいただきたいねぇ」

そして机の上に何かを置く。

食事だった。

温かいスープ。

パン。 

水。

「体調管理は必要だろう?」

ユカリは驚く。

コンプレスは帽子を被り直した。

「君は大事な客人だ。少なくとも今はね」

その言葉にユカリの警戒はむしろ強くなる。

「……客人なら攫ったりしないから」

「そりゃそうだ!」

笑いながら扉へ向かうコンプレス。

そして出ていく直前、ふと振り返った。

「君は仲間が助けに来ると信じているんだろう?」

ユカリを見る。

「来るさ、あれは絶対」

その言葉にユカリの胸が少し痛んだ。

きっと今頃。

みんな探してくれている。

心配してくれている。

コンプレスは静かに続けた。

「なら、その時まで生きていなければ意味がない。食べておきたまえ」

それだけ言い残し、扉は閉まった。

静寂。

ユカリは机の上のスープを見る。

そして小さく息を吐いた。

「……みんな……」

会いたい。

その気持ちが。 

今までで一番強く胸に広がっていた。


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