第26章 林間合宿
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森のあちこちで戦闘が起きていた。
爆発音が響く。
木々がなぎ倒される。
悲鳴と怒号が入り混じり、林間合宿の山は完全な戦場と化していた。
その中で、
その通信を聞いていた人物がいた。
耳郎響香だった。
少し離れた場所で避難誘導をしていた耳郎は、偶然教師の通信機を拾ってしまったのだ。
「え……」
耳郎の顔から血の気が引く。
聞き間違いじゃない。
確かに聞こえた。
ユカリ。
ヴィラン連合の本命。
「そんな……」
耳郎は震える手で通信機を握った。
胸が苦しい。
嫌な汗が流れる。
だが立ち止まっている暇はない。
「みんなに知らせなきゃ……!」
耳郎は駆け出した。
***
その頃。
別の場所では。
「どけぇ!!」
爆豪の爆破が森を大きく揺らした。
下級ヴィランが吹き飛ぶ。
その横では轟が氷を展開し、出久が負傷者を守りながら戦っていた。
三人とも必死だった。
ヴィラン連合の本当の狙いがユカリであるとも知らずに。
その時だった。
耳郎の声が通信機越しに飛び込んできた。
『聞いて!!』
切羽詰まった声。
全員が反応する。
『ユカリ先輩が――』
名前を聞いた瞬間、嫌な予感がした。
出久の心臓が跳ねる。
轟の足が止まる。
爆豪の眉がひそめられる。
『ヴィラン連合の本命だって!!』
空気が凍った。
『ユカリ先輩だけ連絡が取れないって!!』
数秒の静寂。
誰も動かなかった。
理解が追いつかない。
「……は?」
最初に声を出したのは爆豪だった。
信じられないという顔。
轟も目を見開いている。
出久の顔から血の気が引いた。
「ユカリ先輩が……?」
『場所は西側森林区域!』
耳郎の声が震える。
『本当にまずいの!!』