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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第26章 林間合宿





校門へ続く石畳の道を、ユカリは小さな手を引きながら歩いていた。

「じゃあね、おねえちゃん!」

元気いっぱいの声と共に、湊が大きく手を振る。

ユカリも自然と笑みを浮かべた。

「また来てね」

「また会いに来ていいの!?」

「もちろん」

「じゃあ約束!」

「約束」

小指を絡めると、湊は満足そうに頷き、お母さんに連れられていく。

何度も振り返っては手を振る姿に、ユカリも苦笑しながら手を振り返した。

やがて小さな背中が見えなくなる。

その直後だった。

「ユカリ」

低く落ち着いた声が背後から聞こえる。

相澤だ。

捕縛布を首に巻いたままの姿は相変わらず気だるげだが、その目は真剣だった。

「少しいいか」

「え?」

「林間合宿の件で話がある」

その一言で、ユカリの表情が引き締まる。

ただの連絡事項ではないと直感した。

「わかりました」

短く返事をすると、ユカリは相澤の後ろを歩き始めた。

夕方の校舎は授業を終えた生徒たちの声で賑わっている。

しかし相澤は無言のまま廊下を進み、職員室へ向かった。

その背中を見ながら、ユカリは自然と考える。

――林間合宿。

毎年行われる大規模な実践訓練。

一年生たちにとって重要な行事だ。

わざわざ呼び出されるということは、それなりの理由があるのだろう。

職員室に入ると、数人の教師が書類仕事をしていた。

相澤は空いている席へ向かい、ユカリに向き直る。

「単刀直入に言う」

その声音は普段以上に真面目だった。

「近頃、ヴィラン連合の動きが活発になっているという報告が入っている」

ユカリの眉がわずかに動く。

ヴィラン連合。

その名前を聞くだけで空気が重くなる。


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