• テキストサイズ

【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第26章 林間合宿




湊のお母さんが優しく笑う。

「それから毎日トレーニングしてるんですよ」

「えへへ」

湊が照れる。 

「スクワット十回!」

「おおー!」

ユカリが拍手すると、湊はさらに嬉しそうな顔をした。

その様子を少し離れた場所から見ていたA組の生徒たち。

「かわいいなぁ……」

麗日が頬を緩める。

「完全にユカリ先輩のファンじゃん!」

上鳴も笑う。

出久はどこか嬉しそうに言う。

「湊くん、ユカリ先輩がヒーローを目指すきっかけになったんだね」

轟も静かに見ている。

爆豪は腕を組んだまま黙って見ていた。

湊はユカリを見上げる。

「ねえおねえちゃん」

「ん?」

「ぼく、ほんとにヒーローになれるかな」

五歳の子供。

真剣な目だった。

ユカリはしゃがむ。

あの日と同じように目線を合わせる。

そして笑った。

「なれるよ」

即答だった。

「本当?」

「うん」

ユカリは頷く。

「だって湊くん、もう一人助けてるもん」

「え?」

湊がきょとんとする。

「未来の自分を」

その言葉に周囲も静かになる。

「怖かったのに頑張った」

「泣きながらでも前を向いた」

「夢も見つけた」

ユカリは優しく頭を撫でた。

「だから大丈夫。きっとなれるよ」

湊の顔がぱあっと明るくなる。

「うん!」

力いっぱいの返事。

「……お姉ちゃんみたいなヒーロー、か」

出久は空を見上げて呟く。

轟は静かにユカリを見る。

爆豪は舌打ちした。

「チッ」

だがその表情はどこか柔らかい。 

相澤はそんな生徒たちを眺めながら、静かに目を細めた。


ヒーローというのは。

敵を倒すことだけではない。

誰かの心に火を灯すこと。

その価値を。

目の前の少女は、自然と証明していた。


/ 571ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp