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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第25章 夏祭りボランティア




***


神社の裏手。

さっきまで暴走していた空気は嘘みたいに静かになっていた。

男の子は泣き疲れた顔のまま、母親にしがみついている。

「もう大丈夫よ。怖かったね」

母親の声が何度も繰り返される。

その光景を見て、ユカリは小さく息を吐いた。

「よかった……」

そう呟いて、少し離れた場所から手を振る。

「ばいばい」

男の子が涙を拭きながら手を振り返す。

「おねえちゃん、ありがとう……!」

その声を最後に。

母子は人混みの向こうへ消えていった。



静寂。



そして。



夜空に――



ドンッ!



花火が上がった。


一発。

また一発。

暗い空を、色とりどりの光が切り裂いていく。

「今年も終わったねぇ」

夏を惜しむようにミリオがぽつりと言う。

「……ああ」

環も小さく頷いた。

ねじれは嬉しそうに空を見上げている。

「きれい〜!」

その横で。

「よ、よかったぁ……」

出久はようやく力が抜けてその場に座り込みそうになっていた。

轟はただ静かに花火を見上げていた。

その視線の先には、隣に立つユカリの横顔。

花火の光が頬を照らしている。

夜空の色が移り変わるたびに、その表情も淡く変わる。

―――綺麗だった。 


 
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