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ロマンス【ジョジョ4部】

第5章 first love…?


 気まずくなるなら、最初からそんな事をするんじゃあない。

彩峰の、うっかりポンコツっぷりが露骨に出ていた。

しかし、彼女はそんな事には気付かずに布団に転がったまま聞いてきた。

「露伴先生……寒いんですか?」

などと。

 何を言っているんだコイツは。

 僕の身体は今……

 ん?どっちだ?

 寒……いや……あつ……いや……

自分の身体の事なのに、急に急に分からなくなってしまって、なんでそうなるんだと言うと、
「耳、赤いから……」
などと、僕をイラつかせるには十分な台詞を吐いた。


当然、僕の怒りは爆発するに決まっている。


 耳が赤いのは貴様の所為だろうがッ!

 人の家で、1人でそんな馬鹿な事をしているから……!



 ……ん?



 ちょっと、待て。

 どうして彩峰の自慰ごときで僕が赤くなったりしなきゃあならないんだ?

 ……どうして……


考えたが、あの日の二の舞のようで答えが出る事はなかった。


答えが出ないなんて、訳が分からない。


僕は、日頃の行いには気を付ける事だな、とだけ言って彩峰の部屋を出た。


その日の晩は、あの甘ったるい声ばかりが耳に残って眠れなかった。



どうして、そうなる?



まるで、彩峰の言動に僕が振り回されているみたいじゃあないか。

この僕を振り回すなんて、許せたものではない。


そんな事ばかりを考えていたら、すっかり寝不足になってしまったのだ。


「露伴先生、寝不足ですか?」

目の前で朝食を食べていた彩峰が、また僕の神経を逆なでするような事を言った。

 誰の所為だと思っているんだッ!

 気付け、自分の所為だとな!

「ああ。悪いか?」
朝っぱらから怒るのも面倒でそう言うと、「そうですかぁ」と暢気な返事が返ってくる。
「もしかして、原稿捗っちゃいました?」
「いつも捗ってるさ、僕はね。そうだ、彩峰」
「はい?」
「今日は、海に行くぞ」
僕の言葉は予想外だったのだろうか、彩峰の手がぴたりと止まる。
「海……ですか?」
「ああ。案外あそこには、いいネタが転がっているかもしれないんでな。君が運転して行け。いいな?」
すると、「分かりました」と言った後彩峰はフォークに刺していたプチトマトを口に入れた。
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