第4章 告白をしよう!
「うへへ……♡」
私は、浮かれながら洗い物をしていた。
身体には、まだ仗助くんの温かい感触が残っている。
私達は、晴れて恋人同士になったのだ。
仗助くんが、私の事好きって……好きって……
「うへへ……♡」
お前のボキャブラリーはそれしかないんかいと思われそうだけど、今は嬉しすぎて私の口からはうへへというふざけた台詞しか出てこない。
ま、誰も居ないしいっか!
しかも、帰り際に抱きしめてもらっちゃった……
もしかしたら今後、あの時の夢みたいな事……
「うへへ……♡」
「何を馬鹿みたいな声出してるんだ」
「はッ!!」
氷のように冷たい声で、私は我に返った。
「いや、君は馬鹿か、元から」
「……」
いつの間にか、露伴先生が帰って来ていたのだ。
何度目のうへへから聞かれていたのかと思うと、気まずくて全身から血の気が一気に引いた。
「ろ、露伴先生……おかえりなさい……」
「なんだ、まるで僕に帰って来て欲しくないようだが」
「ま、まさかそんなぁ!っあ!!」
動揺したからだろうか、ゆすごうと手に持っていたお皿がツルっと落ちてシンクの底に激突した。
ガシャン!!
「ああっ!お皿!割れたぁ!」
ヤバい、怒られる!
そう思うのと同時に、ヒステリックな怒号が私の耳を襲った。
「貴ッ様あぁッ!何をしているッ!だからポンコツだと言われるんだ!どう弁償する気だッ!」
「すっ、すみませんすみませんすみません!新しいの買ってきますんで!ホンっ…すみません!」
謝り倒すと、意外にも露伴先生の怒りはすぐに収まった。
「……まぁ、いい。僕は今、取材が進んでいい気分なんでね。許してやらん事もない」
「はぁ……えと……何を取材してきたんですか?」
「君に教える理由はない」
そう言うと、露伴先生はツンと顔を逸らした。
「それよりも、彩峰」
「はい?」
私が首を傾げると、割れたお皿を指差された。
「そんな大皿で、1人で何を食べたんだ?茶碗も2つ……まるで誰かと食事したみたいじゃあないか」
うっ!
露伴先生、鋭いっつうかなんつうか……
「いやっ、お腹空いちゃって!……えへ……♡」
「君ごときがかわい子ぶったって無駄だぜ?」
「……え、えと……」
「まぁいい」
露伴先生は、何か言おうとしたのを止めて、リビングを出て行ってしまった。