第19章 それでも進む
焚き火の温かさが肌に伝わってくる。
でも、それよりも憂太の温度の方が、私を温めてくれた。
直哉はもう何もしてこないと思うけど、あの性格からして、憂太にされたことは相当屈辱的だったと思う。
弱っているところを見下ろされて、ボコボコにされて、そして……使い道があるからと反転術式で治された。
もう忘れたいと頭を振り、余計に憂太に密着する。
憂太はずっと「好きだよ」と囁いていた。
「……憂太の子なら、欲しいな……」
「……そうだね。色々落ち着いたら、考えようか」
髪を撫でる指が一瞬、ピクッと反応していた。
「でも当分は、僕だけ見てて欲しいな」
憂太を見上げると、優しく微笑んでいた。
ほんの少し唇を開き、目を細める。
そのまま憂太に近づいていった。
重なった唇が温かい。
少し離れて、頬に擦り寄る。
そのまま下りて、肩に額を預けた。
いつの間にか、震えは治まっていた。