• テキストサイズ

呪いのなかで、恋々【乙骨憂太】

第17章 渋谷事変


悠仁がいる建物の屋上に登り、未だに七海さんを大声で呼んでいる悠仁に声をかける。
恵が何度も声をかけても、自身の声で聞こえていないようだ。

声での制止を諦め、悠仁の頭にチョップを食らわす恵。

その後、5人でメカ丸の話を聞いていた。
既にメカ丸は亡くなっており、"五条悟封印後に発動する保険"で、小さなインカムのようなもので話している。

メカ丸の話によると、"夏油傑の裏にいる何者か"が渋谷駅構内に特級やその他の呪霊、夏油の息がかかった呪詛師を集めているようだ。
それに、改造人間と一般人。
――いったい悟は、どれだけのものと戦っていたの?

そして、メカ丸の"保険"が発動していることで、悟の封印は逃れることの出来ない事実となった。

「1級でしか通らない要請が幾つかある。外に出て、伊知地くんとそれらを全て済ませて来ます」

私たちはその間に、術師を入れない帳を解くことになった。
今渋谷は、幾つもの帳が降ろされている。

「猪野くん。3人を頼みます」

七海さんは指示を終えると行ってしまった。
その後すぐに着信音が鳴り、表示された文字を見て首を傾げる。
――憂太?

憂太もこのことを知っていて、何か話があるのかと思い、3人に断って電話に出る。

「千景?ごめん、こんな時に……今ダメだったら切って」

「ううん、大丈夫。何かあった?」

憂太はただ、「気をつけてね」と言って電話を切った。
――え、それだけ?
通話時間は1分にも満たなかった。

だがそれだけでも、沈んでいた心を掬い上げ、戦う勇気をくれた。
必ず、悟を助ける。

/ 272ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp