第17章 渋谷事変
それから間もなく……10月31日、19時。
渋谷に帳が降ろされた。
私たち呪術師はその対処の為、すぐに渋谷へ向かう。
ハロウィンで賑わっていた渋谷は、仮装をした人たちの悲鳴や怒号で混沌としていた。
みんな、「五条悟を連れて来い」と言っている。
「千景。もし特級とかいたら面倒だからさ、別行動にしよう」
帳内に一緒に入った悟は"邪魔"とでも言うように、シッシッと手を振る。
確かに私は悟にとって、足手まといだろう。
だが、そのやり方は酷いんじゃないか?
その場から去ろうと、足を動かす。
すると、名前を呼ばれて振り向いた。
「死んじゃダメだよ」
軽く口角を上げた悟を見つめる。
悟のその言葉が呪いのように、身体の奥深くに染み込んでいく。
「当たり前じゃん。まだしたいこといっぱいあるの。まだ憂太としたいこと、山ほど残ってる」
クスッと笑った悟はそのまま、駅構内へと歩いていった。