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その距離、反則につき。【ドラコ夢】

第3章 Lesson2 選ばれた意図


 ほとばしるハーマイオニーの熱弁と共にドラコの体もやや前のめりになった。
 レイは正直話の内容なんてこれっぽっちも興味はなかったが、この光景が見られないハリーとロンは人生の1/3は損してるんじゃないかと思った。
 色んな意味でワクワクしているレイの隣で、さらに講義は白熱していく。

「“意味”の破壊か……実際に何をしたんだ?」
「分かりやすく言うと、彫刻やステンドグラスの破壊よ。宗教的な意味を持つ部分から優先的に壊され、遺棄され、そして資源として使われることになったわ」
「資源?壊れた物を何に使うって言うんだい?」
「主に石材ね。石の多くは持ち去られて、別の建物に使われたわ。そして屋根が崩れ。構造は崩壊し、やがて“遺跡”になる」
「つまり今僕たちが向かっている場所はただの“遺跡”じゃなく、“人為的に作られた遺跡”だと?」
「ええ、そうよ。人間が意図して壊し、意図して見捨て、意図して作った“遺跡”よ」

 一気にそこまでまくしたてると、ようやく2人そろって短く息を吐いた。
 レイは、完全に2人の世界になっていたドラコとハーマイオニーと言うコンビを見て、口が左右に引き裂けんばかりに笑っていた。
 まさかあのドラコが、ハーマイオニーの話にじっくり耳を傾ける日が来るだなんて。ハーマイオニーを散々汚れた血と言っていた頃がなんだかとても懐かしい。

「でもね、普通はここまで残らないの。」

 ここで少しだけ、ハーマイオニーの声が落ちた。それに耳を傾けようと、再びドラコがグッとハーマイオニーに近づく。
 そんな2人に対して、レイはさらに会話を盗み聞きしようと耳に神経の殆どを集中させた。

 普通、恋人が他の女の子と熱心に話していたら、ちょっとくらいは嫉妬してもおかしくない。だが今のレイにとって、この2人のやり取りは嫉妬を超えるほどエンタメ的な価値があった。
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